特定商取引法に基づく表記


一、特定商取引法の適用範囲と表記義務
日本ファッション服饰のオンライン販売は「通信販売」の範疇に該当し、特定商取引法(昭和 51 年法律第 57 号)に基づき、以下の事項を顧客が容易に認識できる形式で表記することが義務付けられています。表記は文字サイズの適正化、独立した表示領域の確保、他情報との明確な区別を要し、極小文字や埋もれた表示は禁止されます。
二、法定必須表記事項(ファッション服饰向け)
1. 商品基本情報の明確化
  • 価格情報:本体価格のほか、送料、手数料、税込み / 税抜きの別を明記。割引キャンペーンの場合は「元価○○円→特価○○円」のように比較可能な表示とし、虚偽の価格表示(実際に販売していない価格を元価とする等)を禁止。
  • 商品仕様:素材(例:コットン 100%、ポリエステル 70%+ ポリウレタン 30%)、サイズ(cm 単位の身長・肩幅・胸囲等の具体数値)、カラー、洗濯方法(ドライクリーニング可 / 不可等)を正確に記載。「実物と若干の色差が生じる場合があります」等の注意書きは補足情報として付加するが、本質的な仕様誤記は禁止。
  • 引渡し期間:「通常○営業日~○営業日で発送」「在庫切れの場合:○営業日後の発送となります」のように明確化。遅延する可能性がある場合は事前に告知し、変更が生じた際は速やかに通知。
2. 返品・交換に関する特約表示(最も重要な合规ポイント)
特定商取引法第 15 条の 3 に基づき、返品特約は「顧客にとって見やすい箇所に明瞭に表示」する必要があり、以下の内容を記載必须です:
  • 返品可能 / 不可の区分
  • 返品不可商品:下着類(肌着、ブラジャー、靴下等)、パーソナライズド商品(名前刺繍等)、開封後の商品(衛生上の理由から)を明確に列挙。
  • 返品可能条件:「到着後 8 日以内(宅配業者の配達証明に基づく)に未使用・未開封の状態で返品可」「商品の不良・誤送の場合:発送料込みで全額返金又は交換対応」と明記。
  • 返品手続き:申込み方法(メール / 専用フォーム / 電話)、返品送料の負担者(不良品の場合は事業者負担、その他の場合は消費者負担等)、返金処理期間(「返品確認後○営業日以内に返金」)を詳述。
  • 表示形式:「返品・交換について」という明確なタイトルを設け、商品詳細ページの上部又は購入ボタン近傍に表示。文字サイズは商品価格表示と同等以上とし、太字又は強調色を使用して識別性を高める。
3. 事業者情報の完全開示
  • 必須記載項目:事業者の名称(法人名・個人事業主の氏名)、住所(本社又は営業所の所在地)、電話番号、メールアドレス、登記番号(法人の場合)。
  • 表示位置:サイトトップページ、商品購入ページ、利用規約ページの 3 か所以上にアクセス容易な形式で掲載。
4. 支払い条件の透明化
  • 支払い方法:クレジットカード、代金引換、銀行振込、電子マネー等の選択肢を全て記載。
  • 支払い期限:「銀行振込の場合:購入申込み後○日以内にお振込みください」「代金引換の場合:商品受取時に支払い」等の明確な期限を設定。
  • 追加料金:代金引換手数料、割賦払い手数料等の追加費用が発生する場合は金額を明記。
三、ファッション EC 特有の注意点
  1. 広告表示の制限:「最安値」「限定生産」「即完売」等の表示は、事実に基づくものであることを証明できる場合に限り使用。「痩せ効果がある」「シワが消える」等の効能効果を暗示する表記は原則禁止(科学的根拠がある場合を除く)。
  1. サイズ誤認防止策:商品画像と共に「サイズ測定方法」(例:胸囲は最も太い部分を水平に測定)を表示し、試着不可の補足として「ご自身の寸法と商品仕様を必ず確認の上、ご購入ください」と注意書き。
  1. プライバシー保護:顧客の個人情報(住所、電話番号等)の取得・利用目的を明記し、特定商取引法に加えプライバシーポリシーを遵守。
四、表記違反のリスクと対策
  • 違反の場合:消費者庁からの勧告、是正命令、罰金(最高 50 万円)に至る場合があり、更に消費者からの損害賠償請求の可能性があります。
  • 適正化対策:定期的にサイト内の表記を点検し、法改正(例:令和 4 年の特定商取引法改正)に追随した内容更新を実施。返品特約の表示位置や文字サイズについては、消費者が容易に見つけられるか実際に確認する。